先日、とっても会いたい方に出会えた。友人の紹介でクリエイティブ・ディレクターから宇宙飛行士になった元電通のクリエイター高松聡さん。当時、その大胆な転職に僕は口が塞がらなかった。ポカリスエットのCMで世界初の宇宙モノをやった方。日清カップヌードル「No Border」も記憶に新しい。

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 で、いくらなんでも! それも50歳を超えてから! であったが、その無謀にも思えるチャレンジに心から拍手と賞賛を贈った。人間、思ったことを実現させるのに、遅いことはない、と。意地でも夢を実現させるリアルな想いと行動が何よりも大切なのだ。

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 お話を伺うと、彼は小学校の頃から宇宙飛行士になりたかったらしい。その夢を50歳を超えて実現されたのだ。同じ世代だからわかるが、70年代は米ソの宇宙開発競争で、「有人飛行」「アポロ計画」「月面着陸」は世界中のニュースだったし、月面に人間が降り立ち、そこにアメリカ国旗を立てる姿は、いまだに脳裏に焼き付いている。アームストロング船長が「地球は青かった」と名言を残したが、あの頃の少年少女には「宇宙」は途轍もなくわからなく、そして遠い存在だったにも関わらず、UFOの矢追ディレクターの番組も追随して、「宇宙」「宇宙人」は、夜空で夢を語る格好のロマンチックなネタだった。(何を隠そう、僕も小学6年の時に、裏山にUFO観察基地をつくったクチだ)。

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 ISS(国際宇宙ステーション)は90分で地球を1周すると聞く。つまり、世界の動き(光景)を90分で体験する。戦争の火の粉、爆弾もしっかりと確認でき、宇宙から見ると、「ホント、何してんだ、お前ら」という悲しい気持ちになるという。当たり前だが、宇宙から見ると国境はなく、星1つ、という単位で物事を考えるようになる。禅的思考。だから、政治家とかに真っ先に宇宙に行ってもらえば、世界はもっと平和になると仰った。納得。

 シンギュラリティ(Singularity)の話もでた。技術的特異点。最近話題になってきた言葉だが、このままコンピューターの演算速度が進んでいくと、人工知能が人間の能力を超えてしまうらしい。2030年〜40年までに、ロボットが人類を動かし始めるかもしれないという恐ろしい話である。もちろん倫理的、宗教的、人道的にそれは食い止められると信じたいが、計算上はそうなるらしい。すると、僕らの仕事はどうなるのか? 最近AIを使って仕事を考えたいという得意先も出てきた。バーチャルだった世界は、いま現実に進み始めている。

 目的をリアルに基いて語れる高松さんに、右脳だけで動きがちな自分を反省した。リアルは未来を創造する大事なモノサシだ。